泉南りんくう公園&泉南マーブルビーチ

泉南りんくう公園は海水浴ができる砂浜を中心としたマリンレジャー公園。北に隣接する泉南マーブルビーチはりんくう公園のマーブルビーチと同じ玉石が敷かれ似ている。共に臨海公園だが、こちらは海にて遊べる雰囲気が作り出されている。前回の「りんくう公園」の記事「19地澤臨」に続き、易経の初九から上六の各爻の解釈を基に、位が異なる会社員が現場に臨む際に注意すべき点を学ぶことにした。地澤臨は少女が母に従う意があるバランス良い卦で、何かを生み出すような気にあふれ、海を臨むと気が晴れ希望に胸膨らませるように、欲が出やすい特徴がある。①初九;未だ実力が備わっていない一般社員が臨監、臨視の担当者として現場に赴けば「咸臨貞吉 志行正也」、感から心を抜いた咸の字のように、かたくなに無心で現場に臨むことで吉となり良い反応を得ることができるが、有心で臨めば必ず失敗すると戒め、自らの合理的精神を表現するためには、先ずは自分の心を端正なものとし、人は人と心でもってつながることを思いつつ、自らの心は無心とすることで、合理的な有効な説明ができ、持久性ある話し合に持ち込み、相手を感動させ、誘導すると説明している。しかし、鈍感に臨めばチャンスを取り逃がしてしまう。他人は誠意ある人しか信じないので誠意を持ち臨監、臨視に臨むべき、成功すればいずれ責任者になれる。②九二;「咸臨、吉、無不利、未順命也」課長クラスの人が無心で現場に臨めば吉で、不利ということはないが、往々にして課長クラスの人の臨監は命令から離れた、臨視の基本から逸脱したことになってしまう。上記①の段階では実力が備わっていなかったので、臨視の基本動作に沿い、感から心を抜いた無心状態で臨み、相手を感動させ、臨視を成功させられたが、実力を備え、地位を得たことで、初心を忘れ去り、往々にして謙虚さや、遠慮が見られず、私の話を聞く、聞かないのは貴方次第、どうぞ貴方の判断で私の話を聞いて下さいといった態度で臨んでしまう。臨監を受ける人も、直属の上司、或いは業務の主幹者を相手にするので、自らの評価に直結するため臨監をスムーズなものにしようと努め、臨監者を上へ上へと持ち上げ、極めて順調な臨監にしてしまう。自然界において、或いは自然の一部である人間界において順調に物事が進むことは無いのにもかかわらず臨視、臨監が順調に進むのは不順なこと、策謀或いは罠に嵌められてしまうため、この立場の人には臨視、臨監をさせてはいけないと教える。もし、この立場の人に臨視、臨監させるのであれば、臨監者が逆に被臨監者を持ち上げ、引き立て、現場がやりたいようにさせ観察するしかないが、元々、チーム長がチーム内を臨監すること自体に無理がある。③六三;「甘臨,無攸利,即憂之,無咎」部長クラスの人が臨視した場合、往々にして現場で不十分なことを見つけても甘く臨み、不都合な対応を行っていると判っても、自らの立場上、目をつぶり、憂慮しつつも現状を受け入れ、注意はしても咎めることをせず終えてしまうことが多い。改善しなければ良い結果にならない状況にあっても、現場者は自らの保身、生活確保のために嘘を含んだ説明、お世辞など甘言にて臨監をやり過ごそうとする。それらのことから、この立場の人も臨視、臨監させてはいけないと教える。もし、この立場の人が臨視、臨監するのであれば、一切の甘言から逃れることができるように備え、自らの発言が自己保身など本心からの発言でないように勤め、無心で現場観察するしかない。④六四;「至臨、無咎」役員クラスの人は頻繁に現場に行き、親しく現場に近づいても咎めはなく、役員として行うべきことをおこなうべきだと教える。自らの力量不足を感じれば、独りよがりな行動を止め、部下を起用し、部下の協力を得て改善措置を講ずることで良い結果が得られる。従来からの慣習に捕らわれず積極的に新しいやり方を取り入れることで、より良い効果が上げられると教える。⑤六五;「知臨、大君之宜、吉」社長クラスで天の運行のような組織支配を行っている明智な人は、どの現場に誰を連れて行くべきか、誰は連れて行ってはいけないか、現場に行けば何をすべきか、何をしてはいけないかを良く知っているので、適任部下を連れ大君のように現場に行き、臨監トップとして随行させた部下の実力を引き出し、自らも力を発揮し、臨監が順調に進むように進行を取りまとめる。一番の目的は現場関係者の積極性を引き出すことにある。臨監にあたって独裁的な姿勢をとらず、誠意を持って当事者と接し、当事者の知恵を集め堅実に問題の解決案を追求し、大局的な観点から改善改革の決断を下すべきと教える。⑥上六;「敦臨之吉、志在内也」正直で飾りなく、人情あつく、貴人のような会長クラスの人が現場に臨むこと自体が吉祥であり、その人が内に志を秘め、深い愛にて現場で何かを話すだけで、関係者を教化でき、訪問が成功となる。現場運行は社長以下に任しているため、現場で感じた改善点などを現場で話すと組織が混乱するので、現場関係者の前では良くやっていると賞賛し、現場から離れ会議室に戻った後、随行した部下達と討議を行い、自らの志や意向を部下達に注ぐことで、組織内部を固め、後日の効果を期待できると教える。上から臨まれた下の人は上の人を観察する。人は頑固なので、無心にならなければ物事の本質がつかめず、問題改善の糸口がつかめないが、上下の者が観察しあうことで、お互い素直になり、上の人が話す言葉で下の人が教化されることが多い。人は他人からの注意、忠告だけでは変われないが、教化されれば、自らの意思で自らを変えてしまう。上下関係者はもちつもたれつの関係なので、お互いに誠意を持って交流し、問題を明らかにし、改善を行いつづけなければならない。自然法則の解説書である易経に学ぶことは多い。